深浦町の人々と共に①
旅には人情があります。
2020年11月4日
夜は遅く青森駅は静かに街頭は寂しい。
風に押されながら宿へ向かう。
ホテルJALシティは風格が洒落た外国のホテルの様だった。
翌朝は始発の列車で五能線に乗る予定だ。
2020年11月5日
五能線は本数が少ないが快速列車もある。
川部駅を出て右に曲がればリンゴ農園が広がる。
藤崎町はフジりんご発祥の地だ。
五所川原駅で20分の時間調整。
ローカル列車の醍醐味だ。
途中の駅で少しずつ乗車してきた女子高生で車内の通路が埋まる。
最後まで座ることなく五所川原駅で降りた。
時間調整の間に津軽鉄道を見た。
雪国だからこそ見ることができるラッセル車も見ることができた。
鯵ヶ沢駅ですれ違い。
引退が迫るキハ40とキハ48の並びもあと少しだ。
十二湖駅から白神山地へ足を踏み入れる。
二回目の白神山地だ。
今回は歩かずにバスに乗っていったが、
あっという間に青池までたどり着いた。
この時期はあの青さが限界の様だ。
せっかく来たので登山コースへ向かった。
獣道を通り向かうがあまりに登りすぎると帰ってこれなくなりそうだ。
ある程度進み青池へ戻った。
自然の中では自然の音と自分の音しか聞こえない。
青池近くのお店の中のストーブで
暖まりながら帰りのバスを待っていると
一人の女性が「暖かいですね」と声をかけてきてくれた。
その後に友達もやってきた。
中国からの留学生で東北を旅行しているのだ。
秋田からきて今日青森の市内に向かうようだ。
帰りのリゾートしらかみでは
「良かったら一緒にどうぞ」と
ボックスシートに案内してくれた。
人の良さ、旅の良さで心が満たされる。
深浦駅で下車しお別れ。
もっと色々な話をしたかった。
深浦観光ホテルに宿泊。
この宿は後に説明するがとにかく人が良い。
一度晩飯のために外へ出た。
3000円くらいの海鮮丼を食べた。
マグロ、ウニ、アワビの丼だ。
アワビなんて何年ぶりに食べただろうか。
ウニの味は完全に忘れていたがなんとなく思い出した。
マグロはさすがのお味だった。
再び部屋に戻り今日最後のイベントの始まりだ。
「星が綺麗に見れる所はありますか。」
「山の上なら。」
「車で送ってあげて。」
ホテルの方に車で送っていただけた。
今までこんな親切な対応をしていただいたことはない。
感激してしまった。
まだ奇麗な満月に近い日。
眼で見ると奇麗な星たち。
星空を撮ったことが無く、
今回が初撮影だが理想とは遠い写真。
宿に帰ろう。
星も帰ろうとしている。
続く